なぜ小村ソフトはデジタル庁デザインシステムでHPを作るのか ── 安さと品質は両立できる
· 小村 豪 · ホームページ制作, デザインシステム, デザイン標準化, アクセシビリティ, 費用相場
ホームページ制作の見積もりで大きな割合を占めるのが、デザイン制作の工数です。 小村ソフトはこの工程を、デジタル庁が公開しているデザインシステムを土台にすることで大幅に圧縮し、費用を抑えながら品質を安定させる進め方をとっています。
「安いホームページ制作」と聞くと、多くの人はどこかで品質を犠牲にしているのではないかと考えます。実際、価格を下げるためにヒアリングを省いたり、テンプレートに文章を流し込むだけの制作は、何をしている会社か伝わらないサイト を生みがちです。
小村ソフトの HP制作 が価格を抑えられているのは、そこではなく デザイン工程の標準化 によるものです。この記事では、その土台にしているデジタル庁デザインシステムとは何か、なぜ安くなるのか、なぜ品質が落ちないのか、そしてどんな案件には向かないのかを順に説明します。
1. デジタル庁デザインシステムとは何か
デジタル庁デザインシステムは、デジタル庁が公開している、行政サービスのウェブサイト・アプリのためのデザインの標準仕様です。おおまかに言うと、次のようなものが体系立てて定義されています。
| 要素 | 内容の例 |
|---|---|
| デザイントークン | 配色、文字サイズ、余白、影などの基準値 |
| コンポーネント | ボタン、フォーム、カード、パンくずなどのUI部品の仕様 |
| 設計の考え方 | アクセシビリティへの配慮、レイアウトや文言のガイドライン |
重要なのは、これが オープンなライセンスで一般公開されていて、民間サイトでも利用できる という点です。行政手続きのサイトは、年齢・環境・ITへの習熟度を問わず誰もが使えなければならないため、コントラストや文字サイズ、操作のしやすさが検証された上で設計されています。その蓄積を、民間の会社サイトでもそのまま土台にできます。
なお、利用にあたってデジタル庁の認定や承認が与えられるわけではありません。当社も「デジタル庁公認」ではなく、公開されている標準仕様を民間向けに応用している、という立場です。
2. なぜ安くなるのか ── 見積もりからデザイン工程が消える
一般的なホームページ制作の見積もりには、デザイン関連の項目がかなりの割合で含まれます。トップページのデザインカンプ、下層ページのデザイン、修正ラウンド。中小企業のホームページ制作費用の相場 でも整理したとおり、デザインをゼロから起こす場合、この工程だけで数十万円規模になることは珍しくありません。
デザインシステムを土台にすると、この構図が変わります。
- 配色・文字サイズ・余白・ボタンなどの基準は、最初から決まっている
- 「デザイン案を複数出して選んで修正する」というラウンドが原則不要になる
- デザイナーの感覚に依存する判断が減るため、手戻りが起きにくい
つまり、値引きで安くしているのではなく、工程そのものが減るから安くできる ということです。浮いた工数は、本来効果に直結する部分 ── 何をしている会社かが伝わる構成づくり、文章、問い合わせ導線の設計 ── に回します。伝わらないサイトの原因はデザインではなく構成にあることがほとんどで、これは 問い合わせが来ないサイトで先に直すべき3つの場所 でも書いたとおりです。
3. なぜ品質が落ちないのか ── むしろ安定する
「デザインを省くと品質が下がる」という直感は、ゼロから作るデザインを前提にしたものです。標準化されたデザインシステムを使う場合、話は逆になります。
第一に、アクセシビリティです。デジタル庁デザインシステムの部品は、色のコントラスト、文字サイズ、フォーカスの見え方、タッチ操作のしやすさといった点に配慮して設計されています。個別案件のデザインでこの水準を毎回担保しようとすると、それ自体に検証工数がかかります。検証を経た部品を使うほうが、結果として品質が安定します。
第二に、実運用の実績です。行政サービスは、スマホに不慣れな人から専門家まで、極めて幅広い利用者が実際に使う場面で運用されています。そこで使われている設計ルールは、「見た目が新しいかどうか」ではなく「誰でも迷わず使えるか」で鍛えられたものです。会社のサイトに来る見込み客にとって重要なのも、まさにその性質です。
第三に、一貫性です。ページごとにボタンの形や見出しのルールが揺れているサイトは、それだけで読みにくくなります。デザインシステムに従うと、ページを後から追加しても構造とトーンが崩れません。
本サイト自体が、このデザインシステムを土台に構築されています。また、制作事例の ドーズキャリーサービス様のサイトリニューアル も同じ方針で構築しました。リニューアルの進め方そのものは 事例記事 に詳しくまとめています。
4. 標準化しても「同じ見た目」にはならない
よくある心配は「標準デザインだと、他社と同じ見た目にならないか」というものです。
標準化されるのは、配色の基準、文字サイズの体系、部品の設計ルールといった 土台の部分 です。サイトの印象を実際に決めるのは、ロゴ、写真、キャッチコピー、ページ構成、文章のトーンで、ここはサイトごとにゼロから作ります。土台が揃っていることと、個性がないことは別の話です。
一方で、正直にお伝えするべきこともあります。ブランド表現として凝った独自ビジュアルやアニメーションが必要な案件には、この進め方は向きません。 たとえば、世界観の演出が価値の中心になるブランドサイトやキャンペーンサイトがそれにあたります。そうした案件では、デザインにきちんと投資をして専門のデザイン会社に依頼するほうが良い結果になります。当社への相談でそのようなご要望が中心だと分かった場合は、最初の時点で率直にそうお伝えします。
5. まとめ
- ホームページ制作の費用の中で、ゼロからのデザイン制作は大きな割合を占める
- 小村ソフトは、デジタル庁が公開しているデザインシステムを土台にすることで、この工程を大幅に圧縮している
- 安くなる理由は値引きではなく、工程が減ること。浮いた工数は構成・文章・導線の設計に回す
- アクセシビリティに配慮して設計され、行政サービスで実運用されている標準部品を使うため、品質はむしろ安定する
- ロゴ・写真・文章はサイトごとに作るため、同じ見た目にはならない。ただし凝った独自ビジュアルが必要な案件には不向き
費用を抑えつつ、伝わる構成のサイトを作りたい場合は、HP制作 のページで進め方と価格を確認できます。現状のサイトのURLを添えて お問い合わせ いただければ、何から直すと効果が出やすいかを整理してお返しします。
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デザイン標準化による費用と品質の考え方を整理した内容のため、HP制作の費用感や進め方の相談に直結します。
よくある質問
この記事のテーマについて、相談時によくある質問をまとめています。
- デジタル庁デザインシステムは民間の会社サイトに使ってもよいのですか?
- はい。デジタル庁デザインシステムは、デジタル庁がオープンなライセンスで一般公開しており、行政機関以外のサイトでも利用できます。ただし、利用にあたってデジタル庁の認定や承認が付与されるわけではありません。当社も、公開されているデザインシステムを民間サイト向けに応用しているという立場です。
- 標準デザインだと、他社のサイトと同じ見た目になりませんか?
- 配色・余白・部品の設計ルールが共通になるだけで、ロゴ、写真、キャッチコピー、ページ構成はサイトごとに作ります。実際の印象を決めるのは主にこの部分なので、標準化していても「どこかで見た同じサイト」にはなりません。逆に、ボタンの押しやすさや文字の読みやすさといった、揃っているべき部分が揃うのが標準化の効果です。
著者プロフィール
記事の著者プロフィールページです。
小村 豪
合同会社小村ソフト 代表
Windows ソフト開発、技術相談、不具合調査を中心に、既存資産が残る案件や原因が見えにくい障害調査に強みがあります。
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