知識マップ: Windows LAPS実務ガイド ── 全PC共通のローカル管理者パスワードをやめる

記事「Windows LAPS実務ガイド ── 全PC共通のローカル管理者パスワードをやめる」の主張を、概念と関係(エッジ)に分解した知識グラフの全体です。各関係には根拠・確認日・確度が付いています。

全PC共通のローカル管理者パスワードは、パスワードが同じならNTハッシュも同じになるため、1台から抜いたハッシュがそのまま他の端末への合鍵になり、Pass-the-Hashによる横展開を招きます。Windows LAPSはパスワードを端末ごとにランダム化して自動ローテーションすることでこの経路を断つOS標準機能で、保存先はActive DirectoryかMicrosoft Entra IDのどちらか一方、どちらにも参加していないワークグループ端末では使えません。既定ではBackupDirectoryが無効なので、GPOまたはIntuneのLAPS CSPで保存先を明示するまで何も起きません。AD保存ではスキーマ拡張が前提で、追加されるパスワード属性は機密属性ですが、対象OUに拡張権利を持つプリンシパルは読み取れるため、暗号化保存で復号できる相手を絞る二段構えが要ります。取得したパスワードはPostAuthenticationActionsで認証の24時間後に自動リセットされますが、起点は認証であって参照ではありません。

Windows LAPSと共通ローカル管理者パスワードの知識マップ全PC共通のローカル管理者パスワードがPass-the-Hashによる横展開を招く構図と、Windows LAPSがそれをどう断つか、保存先・事前準備・閲覧権限・使い捨ての仕組み・旧LAPSとの関係を示す図原因になり得る利用する原因になり得る防止する軽減する自動化する利用する原因になり得る原因になり得るの後継原因になり得る両立しない両立しないに保存されるに保存される両立しない前提とするで構成できるで構成できる利用する前提とする利用する防止するで確認できる軽減する前提とする利用する利用する前提とするで構成できるで確認できるWindows LAPS全PC共通のローカル管理者パスワードPass-the-HashNTハッシュ横展開(ラテラルムーブメント)ローカル管理者アカウントビルトインAdministratorアカウント管理対象アカウントが無効のまま残る状態旧LAPS(レガシーMicrosoft LAPS)同一アカウントの二重管理旧LAPSエミュレーションモードLAPSパスワードの暗号化保存Active Directory(AD DS)Microsoft Entra IDワークグループ構成BackupDirectory設定グループポリシーLAPS CSPMicrosoft IntuneLAPSパスワードのActive Directory保存Windows LAPSのADスキーマ拡張(msLAPS-*)機密属性(confidential)拡張権利(All Extended Rights)機密属性による読み取り保護LAPS PowerShellモジュールドメイン機能レベル(DFL)PostAuthenticationActionsLAPS/Operationalログ

概念間の関係(全31件)

図と同じ関係を文章でも列挙します。表示している文と機械可読な意味データ(RDFa)は同じ要素に載っています。確度が「確立した関係」のものは直接の関係として、「条件付きの関係」のものは成立条件つきの言明(rdf:Statement)として表現しています。

主要概念の定義

Windows LAPS
ローカル管理者アカウントのパスワードを端末ごとにランダム化して自動ローテーションし、Active DirectoryまたはMicrosoft Entra IDにバックアップする、Windowsに組み込まれた機能。
全PC共通のローカル管理者パスワード
マスターイメージへの焼き込みなどによって、複数の端末が同一のローカル管理者パスワードを使い回している構成。
Pass-the-Hash
盗んだパスワードのハッシュ(NTハッシュ)を使って、平文パスワードを知らないままNTLM認証を通過する攻撃。
ビルトインAdministratorアカウント
Windowsに最初から存在する既定の管理者アカウント。Windowsセットアップの時点で無効化される。
旧LAPS(レガシーMicrosoft LAPS)
2016年に公開された追加インストール型のLAPS。MSIで配布したグループポリシー拡張が、パスワードをActive Directoryのms-Mcs-AdmPwd属性に平文で保存する。Windows LAPSとは別実装。
旧LAPSエミュレーションモード
旧LAPSのグループポリシー設定をWindows LAPSが解釈して動作させる互換モード。
BackupDirectory設定
Windows LAPSが生成したパスワードの保存先を指定するポリシー設定。既定値は無効で、Active Directory(2)かMicrosoft Entra ID(1)を明示するまでLAPSは何もしない。
Microsoft Intune
クラウドからPC・モバイルデバイスを管理するMicrosoftのMDMサービス。
LAPSパスワードのActive Directory保存
Windows LAPSが管理するローカル管理者パスワードを、Active Directoryのコンピューターオブジェクトの属性へバックアップする構成。
Windows LAPSのADスキーマ拡張(msLAPS-*)
Update-LapsADSchemaがコンピューターオブジェクトに追加するmsLAPS-Password・msLAPS-EncryptedPassword・msLAPS-PasswordExpirationTimeなどの属性。旧LAPSのms-Mcs-AdmPwdとは別物。
拡張権利(All Extended Rights)
Active Directoryのオブジェクトに対する特別な操作をまとめて許可する権利。保持者は機密属性も読み取れる。
LAPSパスワードの暗号化保存
Windows LAPSがActive Directoryへ保存するパスワードを暗号化し、復号できるプリンシパルを限定する構成(ADPasswordEncryptionEnabled)。
PostAuthenticationActions
管理対象アカウントでの認証を検知してから猶予時間の経過後に、パスワードのリセットやサインアウトなどの後始末を実行するWindows LAPSの設定。

機械可読データ

このデータセットについて

作成
合同会社小村ソフト
ライセンス
CC BY 4.0 ── 出典(合同会社小村ソフト)とライセンスへのリンクを明示し、改変した場合はその旨を示すことを条件に、再配布・改変を含めて再利用できます
最終確認日
2026-08-22 ── 収録する関係のうち、最後に出典と照合した日

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