軸方向へ一つずつ動かす
まずは一度に一つの変数だけを動かし、どの方向がScoreを上げるかを手で確かめる。
最初に使うのは、軸方向の8枚だけ
方向カードのうち、最初に使うのは「一つの変数だけを増やす、または減らす」カードです。4変数なら次の8枚になります。
[+1, 0, 0, 0] [-1, 0, 0, 0]
[ 0,+1, 0, 0] [ 0,-1, 0, 0]
[ 0, 0,+1, 0] [ 0, 0,-1, 0]
[ 0, 0, 0,+1] [ 0, 0, 0,-1]
1枚につき変わる変数は一つだけです。だから「どの変数をどちらに動かしたら、Scoreがどうなったか」という原因と結果の対応がはっきり残り、あとから記録を読み返すのも簡単です。
候補は「現在地 + 歩幅 × 方向」で作る
現在地 x = (4, 7, 2, 8)
歩幅 Δ = 2
方向 d = (+1, 0, 0, 0)
候補 x_new = x + Δd = (6, 7, 2, 8)
注意したいのは、方向カードの数字は移動量そのものではないことです。+1は「歩幅のぶん増やす」、-1は「歩幅のぶん減らす」、0は「動かさない」という意味です。実際の移動量は歩幅Δが決めます。
範囲の外に出る候補は、評価しない
変数の範囲が0〜10なのに、候補が-1や12になるカードは評価できません。採点係に渡す前に、候補が範囲内に収まっているかを確認します。
もう一つ大事な点があります。範囲の外に出る方向は「試して失敗した方向」には数えません。そもそも候補が存在しなかったのですから、別の方向カードを選び直すだけです。
一つずつ変えることの利点と限界
| 利点 | 限界 |
|---|---|
| どの変数を動かした結果かが明確に残る | 二つを同時に動かしたときだけ改善する関係には届かない |
| 候補の計算が簡単 | 変数が多いと一巡に時間がかかる |
| 紙の記録から探索を再現できる | 局所的な山頂で止まることがある |
限界の側は、第5章(斜め方向)と第6章(再出発)で補います。最初から方向カードを増やすのではなく、まず軸方向だけで十分に試すのが基本です。
紙上課題
紙の上で答えを出してから、ここで採点できます。
Q1. x=(2,8,5,1)、Δ=3、d=(0,-1,0,0) のときの候補を求めてください。
半角のカンマ区切りで入力します。例: (1,2,3,4)
動くのはX2だけです。8 + 3×(−1) = 5 で、候補は (2,5,5,1)。
Q2. 同じ現在地 (2,8,5,1)、Δ=3 から d=(0,0,0,+1) を選んだときの候補を求めてください。
半角のカンマ区切りで入力します。
動くのはX4だけです。1 + 3×(+1) = 4 で、候補は (2,8,5,4)。
Q3. 各変数の範囲が0〜10のとき、x=(9,4)、Δ=2で評価できない軸方向はどれですか。
+X1の候補は 9+2=11 で範囲外です。−X1は7、+X2は6、−X2は2で、いずれも範囲内。範囲外の方向は「失敗した方向」に数えず、別のカードを選び直します。
Q4. 一度に三つの変数を変えた記録は、なぜあとから原因を読み取りにくいのですか。
三つ同時に動かすと、Scoreが変わった原因の切り分けができません。一つずつ(多くても意図した二つまで)動かすからこそ、記録が「原因と結果の対応表」として機能します。