知識マップ: AppLocker・App Control for Business(WDAC)と業務アプリ配布 ── 「実行制御」でブロックされる前に

記事「AppLocker・App Control for Business(WDAC)と業務アプリ配布 ── 「実行制御」でブロックされる前に」の主張を、概念と関係(エッジ)に分解した知識グラフの全体です。各関係には根拠・確認日・確度が付いています。

Windowsの実行制御は、警告するだけのSmartScreen、ユーザー・グループ単位で制御できるAppLocker、マシン全体に効くApp Control for Business、個人PCに自動で効くSmart App Controlの4つに分かれます。AppLockerとApp Controlは発行者・パス・ハッシュのルールで許可/拒否を判定し、マイクロソフトはセキュリティ機能として設計されたApp Controlの利用を推奨しています。配布側の対策の中心はコード署名で、DLLを含む全バイナリへの一貫した署名がなければ、更新のたびに発行者ルールが壊れたりハッシュルールが機能しなくなったりします。ブロックの有無はAppLockerイベントログとCodeIntegrity - Operationalログで確定でき、導入側はまず監査モードで一巡分のイベントを集めてから強制に切り替えるのが定石です。

AppLocker・App Control for Business・Smart App Controlの知識マップAppLocker、App Control for Business(旧WDAC)、Smart App Control、SmartScreenという4つの実行制御の違い、それぞれが使うルール(発行者・パス・ハッシュ)、コード署名との関係、ブロックの確認に使うイベントログ、監査モードから強制への移行、配布側でアプリがブロックされる典型パターンの関係を示す図利用する利用する利用する利用する利用する利用する利用する前提とする前提とするの後継で構成できるで構成できるで構成できるで構成できる前提とする両立しない両立しない前提とする前提とする利用する防止する原因になり得る両立しない原因になり得る原因になり得る原因になり得る原因になり得るで確認できるで確認できる原因になり得るより先に行うべきより先に行うべきで構成できる原因になり得る用いるのは非推奨原因になり得るAppLockerApp Control for Business(旧WDAC)発行者ルールパスルールハッシュルールマネージドインストーラーIntelligent Security Graph(ISG)Application Identityサービス(AppIDSvc)Windows UpdateMicrosoft IntuneグループポリシーSmart App Controlコード署名証明書ECC(楕円曲線)署名HSM/トークンでの秘密鍵保管コード署名のタイムスタンプ証明書の期限切れ未署名バイナリ実行制御によるアプリ起動失敗Windows SmartScreenAppLockerイベントログCodeIntegrity - Operationalログ制約付き言語モード(Constrained Language Mode)監査モード書き込み可能フォルダでの実行

概念間の関係(全36件)

図と同じ関係を文章でも列挙します。表示している文と機械可読な意味データ(RDFa)は同じ要素に載っています。確度が「確立した関係」のものは直接の関係として、「条件付きの関係」のものは成立条件つきの言明(rdf:Statement)として表現しています。

主要概念の定義

AppLocker
Windows 7で導入された実行制御機能。署名証明書の属性・ファイル属性・ハッシュ・パスに基づくルールを、コンピューター全体または特定のユーザー・グループに適用できる。セキュリティ機能としてのMSRCサービス基準は満たさない。
App Control for Business(旧WDAC)
Windows 10で「Device Guard」として登場した実行制御機能の現在の名称。ポリシーはマシン全体・全ユーザーに適用され、MSRCのサービス基準を満たすセキュリティ機能として設計されている。
Smart App Control
Windows 11の個人利用者向け保護機能。クラウドの評価とアプリの署名の有無を確認し、悪意があると判定されたアプリや信頼を確認できない未署名アプリをブロックする。
発行者ルール
コード署名証明書の発行者情報(サブジェクト・証明書チェーン)を根拠にするAppLocker/App Controlのルール。署名されていればバージョンを問わず許可でき、更新に耐える。
コード署名証明書
ソフトウェアの発行元を証明し、改ざんを検出するための証明書。
コード署名のタイムスタンプ
署名時刻をRFC 3161タイムスタンプサーバーで証明する付与情報。証明書の期限が切れても署名の有効性を保つ。
未署名バイナリ
コード署名が付いていない実行ファイル・DLL・インストーラー。Smart App Controlや発行者ルール運用下ではそれだけでブロック対象になり得る。
Windows SmartScreen
評判の悪いファイルを警告する仕組み。既定ではユーザーが突破できるが、管理ポリシーで突破自体を禁止すると実質的にブロックとして働く。
実行制御によるアプリ起動失敗
AppLocker・App Control・Smart App Control・SmartScreenのいずれかによって、業務アプリがエラーダイアログなしに起動を止められる事象。
監査モード
ブロックせずに「強制していたらブロックされていたもの」だけを記録するAppLocker/App Controlの運用モード。強制切り替え前に一巡分のイベントを集めるために使う。
マネージドインストーラー
App Controlのルールの根拠の1つ。IntuneやConfiguration Managerなどの配布エージェントを管理者が明示的に構成すると、そのインストーラー経由で入ったバイナリを許可できる。
書き込み可能フォルダでの実行
自己解凍アーカイブや一時フォルダへの展開など、ユーザーが書き込めるパスで実行ファイルを動かす設計。パスルール型の実行制御と根本的に相性が悪い。
パスルール
ファイルのインストール先パスを根拠にするAppLocker/App Controlのルール。通常、ユーザーが書き込めるパスは許可しない前提で設計される。
ハッシュルール
ファイルのハッシュ値を根拠にするAppLocker/App Controlのルール。更新のたびにハッシュが変わるため、自動更新のある配布物では壊れやすい。

機械可読データ

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