知識マップ: ボリュームシャドウコピー(VSS)の仕組みと実務 ── 使用中ファイルのバックアップがなぜ取れるのか
記事「ボリュームシャドウコピー(VSS)の仕組みと実務 ── 使用中ファイルのバックアップがなぜ取れるのか」の主張を、概念と関係(エッジ)に分解した知識グラフの全体です。各関係には根拠・確認日・確度が付いています。
Windowsではファイルを開くときに共有モードを宣言するため、書き込み中のファイルはそもそも開けなかったり、コピー中に内容が変わって辻褄が合わなくなったりします。これを「アプリを止めずに、ある一瞬の整合した状態を複製する」形で解くのがVSSで、要求するリクエスター、整合性を保証するライター、実際に作るプロバイダーの3役をサービスが仲介します。Windows標準のシステムプロバイダーはコピーオンライト方式で、書き換えられるブロックだけを差分領域へ退避します。静止点はライターのフリーズ(最大60秒)とスナップショット作成(10秒以内)で作られ、ライターの協力がなければ電源断と等価なクラッシュ整合、あればアプリ自身が回復を保証するアプリケーション整合になります。差分領域は元データと同じマシンにあるので、シャドウコピーはバックアップの代替にはならず、上限に達すると古い世代から黙って削除されます。
flowchart LR
accTitle: VSS(ボリュームシャドウコピーサービス)の仕組みと運用の知識マップ
accDescr: 共有モードと共有違反がバックアップと衝突する構図、リクエスター・ライター・プロバイダーの3役、コピーオンライトと差分領域、フリーズによる静止点、クラッシュ整合とアプリケーション整合の違い、vssadminとDiskShadowによる運用、シャドウコピーがバックアップの代替にならない理由を示す図
vss["VSS(ボリュームシャドウコピーサービス)"]
copy_on_write_snapshot["コピーオンライト方式のスナップショット"]
file_share_mode["ファイルの共有モード(dwShareMode)"]
file_sharing_violation["共有違反(ERROR_SHARING_VIOLATION)"]
cache_manager["キャッシュマネージャー"]
inconsistent_file_copy["不整合なファイルコピー"]
vss_requester["VSSリクエスター"]
vss_writer["VSSライター"]
vss_provider["VSSプロバイダー"]
application_consistent_state["アプリケーション整合状態"]
volsnap_driver["volsnap.sys"]
vss_diff_area["差分領域(シャドウコピー記憶域)"]
ntfs["NTFS"]
vss_freeze_window["ライターのフリーズと作成の制限時間"]
crash_consistent_state["クラッシュ整合状態"]
atomic_file_write_pattern["一時ファイル経由の安全な保存パターン"]
vssadmin["vssadmin"]
shadow_copy_deletion["シャドウコピーの削除"]
shared_folder_shadow_copies["共有フォルダーのシャドウコピー(以前のバージョン)"]
diskshadow["DiskShadow"]
admin_rights["管理者権限"]
ivssbackupcomponents["IVssBackupComponents"]
ivssexpresswriter["エクスプレスライター(IVssExpressWriter)"]
data_backup["バックアップ"]
ransomware["ランサムウェア"]
file_share_mode -->|"原因になり得る"| file_sharing_violation
vss -->|"軽減する"| file_sharing_violation
cache_manager -->|"原因になり得る"| inconsistent_file_copy
vss -->|"利用する"| vss_requester
vss -->|"利用する"| vss_writer
vss -->|"利用する"| vss_provider
vss_writer -->|"実装を担う"| application_consistent_state
vss_provider -->|"実装を担う"| copy_on_write_snapshot
volsnap_driver -->|"実装を担う"| copy_on_write_snapshot
copy_on_write_snapshot -->|"前提とする"| vss_diff_area
vss_diff_area -->|"前提とする"| ntfs
vss -->|"利用する"| vss_freeze_window
vss_freeze_window -->|"前提とする"| cache_manager
copy_on_write_snapshot -->|"原因になり得る"| crash_consistent_state
application_consistent_state -->|"の後継"| crash_consistent_state
atomic_file_write_pattern -.->|"軽減する"| crash_consistent_state
vss -->|"で確認できる"| vssadmin
vss_diff_area -->|"で構成できる"| vssadmin
vss_diff_area -.->|"原因になり得る"| shadow_copy_deletion
shared_folder_shadow_copies -->|"利用する"| vss
diskshadow -->|"実装を担う"| vss_requester
diskshadow -->|"前提とする"| admin_rights
vss_requester -->|"前提とする"| ivssbackupcomponents
ivssexpresswriter -->|"用いるのは非推奨"| application_consistent_state
copy_on_write_snapshot -->|"用いるのは非推奨"| data_backup
ransomware -.->|"原因になり得る"| shadow_copy_deletion
概念間の関係(全26件)
図と同じ関係を文章でも列挙します。表示している文と機械可読な意味データ(RDFa)は同じ要素に載っています。確度が「確立した関係」のものは直接の関係として、「条件付きの関係」のものは成立条件つきの言明(rdf:Statement)として表現しています。
- ファイルの共有モード(dwShareMode)は共有違反(ERROR_SHARING_VIOLATION)の原因になることがあります。
- VSS(ボリュームシャドウコピーサービス)は共有違反(ERROR_SHARING_VIOLATION)を軽減します。
- キャッシュマネージャーは不整合なファイルコピーの原因になることがあります。
- VSS(ボリュームシャドウコピーサービス)はVSSリクエスターを利用します。
- VSS(ボリュームシャドウコピーサービス)はVSSライターを利用します。
- VSS(ボリュームシャドウコピーサービス)はVSSプロバイダーを利用します。
- VSSライターはアプリケーション整合状態の実装を担います。
- VSSプロバイダーはコピーオンライト方式のスナップショットの実装を担います。
- volsnap.sysはコピーオンライト方式のスナップショットの実装を担います。
- コピーオンライト方式のスナップショットは差分領域(シャドウコピー記憶域)を前提とします。
- 差分領域(シャドウコピー記憶域)はNTFSを前提とします。
- VSS(ボリュームシャドウコピーサービス)はライターのフリーズと作成の制限時間を利用します。
- ライターのフリーズと作成の制限時間はキャッシュマネージャーを前提とします。
- コピーオンライト方式のスナップショットはクラッシュ整合状態の原因になることがあります。
- アプリケーション整合状態はクラッシュ整合状態の後継に当たります。
- 一時ファイル経由の安全な保存パターンはクラッシュ整合状態を軽減します。
- VSS(ボリュームシャドウコピーサービス)はvssadminで確認できます。
- 差分領域(シャドウコピー記憶域)はvssadminで構成できます。
- 差分領域(シャドウコピー記憶域)はシャドウコピーの削除の原因になることがあります。
- 共有フォルダーのシャドウコピー(以前のバージョン)はVSS(ボリュームシャドウコピーサービス)を利用します。
- DiskShadowはVSSリクエスターの実装を担います。
- DiskShadowは管理者権限を前提とします。
- VSSリクエスターはIVssBackupComponentsを前提とします。
- エクスプレスライター(IVssExpressWriter)をアプリケーション整合状態に用いることは推奨されません。
- コピーオンライト方式のスナップショットをバックアップに用いることは推奨されません。
- ランサムウェアはシャドウコピーの削除の原因になることがあります。
主要概念の定義
機械可読データ
このデータセットについて
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