知識マップ: Windows仮想化の深層(第2回) ── カーネルからも見えないメモリ:VBS・HVCI・Credential Guardの仕組み

記事「Windows仮想化の深層(第2回) ── カーネルからも見えないメモリ:VBS・HVCI・Credential Guardの仕組み」の主張を、概念と関係(エッジ)に分解した知識グラフの全体です。各関係には根拠・確認日・確度が付いています。

VBSはWindowsハイパーバイザーで隔離環境を作り、カーネルが侵害され得る前提でセキュリティ機能を収容する。隔離は仮想セキュアモードが提供する仮想信頼レベルで実現され、その境界はSLATのメモリアクセス保護が支える。HVCI(メモリ整合性)はコード整合性検証をVBSの隔離環境で実行してカーネルへのコード注入を防ぐが、要件に適合しないドライバーの読み込みブロックの原因になることがあり、その記録はCodeIntegrity運用ログで確認できる。VTL1ではセキュアカーネルの上の分離ユーザーモードでトラストレットが動き、システムコールの多くはVTL0のNTカーネルへ依頼される。Credential GuardはVBSを使い、ドメイン資格情報のNTハッシュやTGTを分離LSAプロセスに保管し、保護対象のドメイン資格情報に対するPass-the-Hash攻撃を防ぐ。VBSと各サービスの動作状態はWin32_DeviceGuardクラスで確認できる。

VBS・HVCI・Credential Guardの知識マップVBSがハイパーバイザーと仮想信頼レベルとSLATで隔離を作り、HVCIがカーネルへのコード注入を防ぎつつドライバーブロックの原因にもなり、Credential Guardが分離LSAプロセスで秘密を守る関係図利用する利用する利用する利用する防止する原因になり得るで確認できる利用する利用する防止するで確認できる利用する利用する利用する利用する利用するに保存されるに保存されるで確認できる実装を担う推奨される対応原因になり得る仮想化ベースのセキュリティ仮想信頼レベルメモリ整合性Credential GuardWindowsハイパーバイザー仮想セキュアモードSLATカーネルへのコード注入HVCIによるドライバー読み込みブロックCodeIntegrity - Operationalログ分離LSAプロセスPass-the-HashWin32_DeviceGuardクラスセキュアカーネル分離ユーザーモードトラストレットNTカーネルTGT(チケット許可チケット)NTハッシュmsinfo32(システム情報)HVCI対応ドライバー横展開(ラテラルムーブメント)

概念間の関係(全22件)

図と同じ関係を文章でも列挙します。表示している文と機械可読な意味データ(RDFa)は同じ要素に載っています。確度が「確立した関係」のものは直接の関係として、「条件付きの関係」のものは成立条件つきの言明(rdf:Statement)として表現しています。

主要概念の定義

仮想化ベースのセキュリティ
ハードウェア仮想化とWindowsハイパーバイザーで隔離環境を作り、カーネルが侵害され得る前提でセキュリティ機能を収容する仕組み。
仮想信頼レベル
仮想セキュアモードが提供する階層的な特権レベル。番号が大きいほど特権が高く、現在はVTL0とVTL1の2レベルが実装されている。
メモリ整合性
カーネルモードのコード整合性検証をVBSの隔離環境で実行するVBSの機能。カーネルページは検証合格後にのみ実行可能となり、実行可能ページは書き込み可能にならない。
Credential Guard
資格情報のハッシュ処理をカーネルからアクセスできない分離メモリ領域で行う機能。TPMを使ってその領域の鍵を測定値で保護する。
仮想セキュアモード
OSソフトウェアの内側に新しいセキュリティ境界を作るためのハイパーバイザーの機能群。Device Guard・Credential Guard・仮想TPMなどの土台。
HVCIによるドライバー読み込みブロック
メモリ整合性の要件に適合しないドライバーの読み込みがブロックされる事象。
セキュアカーネル
VTL1で動く小さなカーネル。通常のNTカーネルから隔離された実行環境を提供する。
分離ユーザーモード
VTL1のユーザーモード。トラストレットと呼ばれる信頼されたプロセスが動く。
分離LSAプロセス
VTL1で動く分離LSAプロセス(LSAIso.exe)。Credential Guard有効時に資格情報の秘密を保管し、lsassとはRPCで通信する。デバイスドライバーをホストしない。
トラストレット
分離ユーザーモードで動く信頼されたプロセス。システムコールの多くをVTL0のNTカーネルへマーシャリングして処理を依頼する。
TGT(チケット許可チケット)
AS交換でKDCが発行する、krbtgtアカウントの長期鍵で暗号化されたチケット。クライアントは中身を読めず、TGS交換でサービスチケットを要求する際に提示する。
NTハッシュ
MD4(UNICODE(パスワード))として計算される、パスワードの一方向ハッシュ。NTLM認証の資格情報の出発点で、NTLMv2の応答鍵もここから導出される。
Windowsハイパーバイザー
ハードウェアの直上で動き、パーティションと呼ばれる隔離実行環境を作って物理CPUとメモリへのアクセスを調停するType 1のハイパーバイザー。Hyper-Vを有効にすると、ホストのWindows自身もその上のルートパーティションで動く。
HVCI対応ドライバー
メモリ整合性の実行可能ページ規則に適合し、コード整合性検証に合格するドライバー。
Pass-the-Hash
盗んだパスワードのハッシュ(NTハッシュ)を使って、平文パスワードを知らないままNTLM認証を通過する攻撃。

機械可読データ

このデータセットについて

作成
合同会社小村ソフト
ライセンス
CC BY 4.0 ── 出典(合同会社小村ソフト)とライセンスへのリンクを明示し、改変した場合はその旨を示すことを条件に、再配布・改変を含めて再利用できます
最終確認日
2026-08-22 ── 収録する関係のうち、最後に出典と照合した日

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